テクノロジー
イテマの R9500: 卓越した性能と比類ない多機能性を併せ持つ、織機の歴史の中で最も優れた消極レピア織機です。
Somet社がレピア方式のシャットルレス自動織機を世に送り出したのは今から50年前のことです。それ以来、レピア緯入れシステムは多彩なパターンや広範な種類の緯糸に幅広く対応できる多機能性で他の緯入れ方式を圧倒する存在であり続けています。
製織技術は常に進化し、性能・生産速度は長足の進歩を続けています。特に消極レピア方式は抜群の製織効率と生産性を実現する製織システムとしてゆるぎない定評を得ています。.
イテマのR9500は多機能性と高生産性を完璧に融合させ、近年で最も大きな成功を収めているレピア織機です。
5年前の2012年10月、当社はR9500をクラス最高の性能を有する新型機として発売し、様々なお客様でのテスト運転がいずれも成功し、数々のリピートオーダーにつながっています。
織機の代表的なメーカーであったSomet、Sulzer、Vamatexから引き継いだ数々の技術資産と継続的で大幅な研究開発投資がR9500のサクセスストーリーをもたらしました。イテマのR9500は積極および消極レピアの長所を併せ持ち、効率と多機能性を最高のバランスで両立させてお客様に大きなメリットを提供する製織システムです。
また簡潔な機構で部品点数を削減し、高速生産と保守作業の軽減を実現していることも消極レピア方式の本質的な長所です。このようなハイレベルの製織システムであるR9500は 「現有の最も優れた消極レピア織機」を標榜しています。
イテマのレピア織機は、極太番手の難織性緯糸も的確に把持できるようレピアの開度を大きく設定するなど、厳しい製織要件を完璧に充足するようカスタマイズされています。
R9500は目的に合わせて2種類のレピアを選択可能です:
- SK緯入れシステムは、レピアガイドを装備し高速運転と高品質の織上りに重点を置いたタイプで、デニム地や綿のアパレル素材に最適な方式です。
- FPA(Free Positive Approach)緯入れシステムは、積極レピアの多機能性と高性能・高効率を融合させたタイプで、シェニール、ルーレックス、ブークレなどの繊細で特殊な糸を使用する複雑な織物でのデザインの可能性を最大限に生かすことのできる方式です。
レースボードでレピアを支持し、開口内にガイド部品の無いFPA緯入れシステムは、最高レベルにデリケートな経糸にも負荷をかけずに製織することが可能です。家具素材や内装材、シルク織物、そしてテクニカルファブリックなど高度に複雑な織物を、性能で妥協することなく傑出した多機能性を発揮する消極レピア方式です。
R9500は家具素材やテクニカルファブリックの分野で織機市場をリードする存在ですが、電動緯糸カッターや緯糸セレクター、独立レノ耳装置ISDなどの様々な機器類もその存在を裏付ける重要な要素です。
電動緯糸カッターはイテマ社が独自に開発し、2001年に市場投入した装置です。独立したモーターで駆動されるため、異種の緯糸を使用する場合に各緯糸の特性に応じた最適な切断タイミングの設定が可能なカッターです。全緯糸に対して単一の切断タイミングしか設定できない場合に比べて最適なタイミングを決定する工数が削減されるとともに、緯糸停止の頻度が大幅に低減されます。また緯糸のロスを最小限に抑え、緯入れ動作が完璧に実行されるのも大きな特徴です。
緯入れはレピアと関連装置の完璧な連携が必要とされる、製織の最も重要な機能です。その装置のひとつが、イテマの極めてコンパクトな緯糸セレクターで、緯糸・経糸を取り扱うための適切なスペースが確保されています。
そして、独立レノ耳装置ISDも補助耳を的確に形成して適切な張力を維持することで織物品質を高める重要な装置です。
積極・消極の双方のレピア方式の長所を併せ持つ理想的な製織システムであるイテマのレピア織機で御社の生産力は大幅に向上します。