巻頭言
イテマは お客様・社員・ビジネスパートナーの皆様と共に成長するために投資します
読者の皆様
2019年は終わりましたが、昨年もイテマは大きな進歩を遂げました。
繊維機械業界はマクロ経済とミクロ経済の両面での不調と政治的不安定の影響で低調な一年を余儀なくされましたが、当社は従来から積み上げてきた未来志向の製造ラインと営業戦略、財務戦略によって主要な市場の全てでゆるぎない地位を堅持しています。
また将来を見据えた業容拡大戦略を2017年にスタートさせています。織機の開発と製造にかかわる重要な技術資源を統合することで戦略的で多角的なサプライチェーンを構築して織機開発をさらに加速させ、将来の一層の飛躍の可能性も高めています。
2017年には同プロジェクトの最初の実績としてLamiflex社がイテマグループに加わり、織機の重要部品の共同開発で大きな成果をあげました。この数年、イテマとLamiflex社の技術陣は緊密な連携のもとに、新しいレピア緯入れ機構の心臓部にあたる重要部品で画期的な開発を完成させています。寿命が倍増したTLC三層カーボンや新型のSKYFRAME™綜絖枠は成果の実例です。
しかし開発は繊維機械製品に限らず、例えばLamiflex社は先進的なコンポジット製品のリーディングメーカーとして医療分野や航空機など各種の産業分野で目覚ましい成果をあげ、グループ事業の多角化と収益に大きく貢献しています。
そして2019年には新たに2社を迎え、イテマファミリーは実力を益々充実させ成長しています。第1番目はPTMT(旧 Panter)で、この統合によってイテマのテクニカルファブリック分野がさらに強化されます。高度な技術を必要とするテクニカルファブリックの製織ソリューションに特化した組織として、イテマとPTMTのノウハウと技術的知見を統合したItematechを立ち上げたことは本誌の2019年春季号でお伝えした通りです。
そして2019年9月には、筬をはじめとする様々な付属機器のメーカーであるSchoch社がイテマグループに新たに加わることに両者が合意しました。
Schoch社の併合についてはこちらをご覧ください。
本稿の最後に、もうひとつ大切なことをお知らせします。イテマはビジネスパートナーと共同で生産技術の先進的改革に特化した組織 ATC – Additive Technology Center を発足させました。詳細はこちらをご覧ください。
イテマにとって実り多いこの1年を振り返るとき、繊維機械の最大の展示会であるITMAは重要なトピックです。ITMAのレポートはこちらをご覧ください。
Red Dot News の今季号ではいつものようにイテマのテクノロジーに関する紹介記事も掲載し、お客様である Polopique社の輝かしい歴史もご紹介しています。
今季号をお楽しみください。