イベント
ITEMA DENIM DAY(イテマ デニム デイ)
持続可能性がデニム業界の成長の牽引力になるとの認識のもとに、イテマは画期的な付加価値チェーンを形成する新しいビジネスモデルの樹立に向けてデニム業界のリーダー企業と関連会社の皆様にお集まりいただき、第1回のDenim Dayを開催しました。
コルツァーテ、2019年4月12日イテマはこの日に第1回のITEMA DENIM DAYを開催し、丸1日をかけてデニム業界のトレンドと様々な取り組みについて情報を交換しました。特に新しいビジネスモデルと業界のイノベーションによって持続可能性を実現する手段について議論が深まりました。
このイベントはイテマグループ本社の所在地であるイタリア、ベルガモ市郊外のコルツァーテで開催され、様々な意見や経験が参加者間で共有される貴重な場になりました。クラス最高の製織ソリューションをお届けする世界のリーディングメーカーとしてのイテマが企画・実行したこのイベントでは、デニムのサプライチェーンのあらゆる局面での専門家の皆様によって奥深い議論が活発に交わされました。
Itema Denim Day Video のビデオをご覧ください | Itema Denim Day での展示機をご覧ください |
デニムの世界での国際的なエキスパートや先駆者で構成されるパネラーの皆さんと豊富な経験を持つイテマのスタッフが協力して、市場とお客様指向の観点から近年のグリーンイノベーションに光明を見いだす1日になりました。
サプライチェーン全体が論議の対象でしたが、倫理とビジネスの関係性から、最新の製品と製造工程のイノベーション、キーテクノロジー、テキスタイル分野でのバリューチェーンのデジタル化調査まで広範な論議が繰り広げられました。
議題
第1回のITEMA DENIM DAYでは業界各方面からのご協力をいただきました。
- 基調講演ではイテマグループCEOのCarlo Rogoraがイテマの現況を詳細にお伝えし、続いて最新鋭の生産設備とイノベーションについてご説明しました。
- 次に「デニムチェーンの持続可能性の展開、収益性と価値創造を両立させる新しいビジネスモデルに向けて」と題したパネルディスカッションが行われ、国際的に活躍されているパネラーの皆様が論議を交わされました。メンバーは次の方々でした;bluesign technologies AGのファッションブランドディレクターKutay Saritosun氏 | コペンハーゲンファッションサミットのシニアアドバイザーMarco Lucietti氏 | Marithé + François Girbaud社の創設者でオーナー、インディゴ織物の「教祖」と呼ばれるFrançois Girbaud氏 | haikure社の創設者でCEO、CS Jeans社のCEOを兼務するFederico Corneli氏 | Guess Europe社のアパレル商品化ディレクターのAlessandro Bondavalli氏 | イテマグループの営業・マーケティング担当役員のChristian Straubhaar。
- また「テキスタイルの付加価値チェーンにおけるデジタル化」と題した講演がGherzi Textile OrganizationのGiuseppe Gherzi氏によって行われました。
このイベントではデニム製織に特化してイテマが開発したレピア織機、エアジェット織機、プロジェクタイル織機の最新モデルもご覧いただきました。
イテマは主要な3種類の緯入れ方式の織機を全て取り揃えている、世界で唯一のメーカーです。デニムの生産工場からイベントに参加されたお客様は、イテマが提示する傑出したイノベーションである大幅なコスト削減やさらに向上した操作性、デニムに特化したカスタマイズ機能などに大きな関心を寄せられました。
イテマが手掛けている様々な技術開発の中でも業界唯一の独創的で特筆すべき装置が iSAVER™です。この装置はレピア織機R95002denimに組み込まれています。
iSAVER™: デニム製織での理想的な「グリーン」装置
Kilometro Rosso に本拠を置き先進的な技術開発を担うItemaLab™ が開発したこの新しいイノベーションは、布の左側の捨耳を完全に無くせる画期的な装置です。これによって挿入される緯糸に追加の長さ(片側の捨耳に使用される分の緯糸)が不要になります。iSAVER™ によって素材の大幅な節減が実現し、織機の効率が向上するとともにコストとエネルギーが確実に削減されます。
iSAVER™の使用で織機1台当りの年間コスト削減は約2,000ユーロに達し、地球環境保護にも貢献します。織機の選択によって持続可能性を高めることができるのは、製織業界の歴史上で初めての事です。
また織機1台当り年間で1,000 kgの綿花が節減され、これは使用する原材料の3%に相当し、2千万リットルの水資源の節減にもつながります。
イテマグループの営業・マーケティング担当役員 Christian Straubhaarはパネルディスカッションの中で「第2世代のデニム専用機として開発されたR95002denimには数々の新技術を投入していますが、その中でもiSAVER™ は技術の流れを変える画期的なシステムです。持続可能性のコンセプトを現実的な形で具現化し、しかもコスト削減と生産性向上も達成した好例がiSAVER™ であり、デニムのサプライチェーンにおいて多面的な価値を創り出す大きな一歩です。」と語りました。
よりよい未来への原動力としてのテクノロジーと教育
パネルディスカッションの中から発生した話題として、持続可能性の実現と拡大を目指すイノベーションに関する論点に絞った討議が行われました。
これは、倫理的であることに加えて経済的で収益性の高い開発モデルを創り出すために、様々なプロセスの再構築を戦略的観点で立案し実行することを意味します。
持続可能性は未来のビジネスを牽引する要素であり、それが企業のビジョンに組み込まれ、社内教育を通じて重要性が広く認められることが必要との認識が共有されました。持続可能性を目指す変革は一方では最終製品の改良をもたらし、他方では労働環境の改善にもつながります。これは発展途上国で特に重要です。
イノベーション、研究、ビジネスの観点で、サプライチェーンの中で従来は見られなかった付加価値を創造するために協調的な行動がスタートしようとしています。
Itema Denim Dayには13か国の50社にも及ぶデニムメーカーの経営者・管理者の皆様にご参加いただき、有益な情報交換や活発な討議が行われました。イテマはデニム専用機として開発し様々な技術的優位性を持つ織機をご紹介する一方で、参加者の皆様同士が広くつながってゆける機会を提供しました。またデニムメーカーの皆様が包括的なコンサルティングサービスを利用され、先端技術の導入や自社のニーズに応え、それを上回る結果が期待できる場も提供しました。